「プレゼンティーイズム」とは、健康問題に起因するパフォーマンスの損失を表す指標です。この指標は、WHO(世界保健機関)によって提唱されたものであり、欠勤には至っていないものの、健康問題が理由で生産性が低下している状態を指します。
このプレゼンティーイズムは客観的に把握するのが難しいとされていますが、数値化によって組織の課題が明確になるという面があります。実際にプレゼンティーイズムを可視化すると、従業員の健康状態や業務パフォーマンスを定量的に評価できます。
ここでは、現在広く使用されている評価指標について紹介します。また、それぞれの特徴や適応範囲を比較していきますので、ぜひ参考にしてください。
「WHO-HPQ(健康と労働パフォーマンス質問票)」と呼ばれる指標は、WHOが開発した標準的質問票を使用します。3つの設問で評価を行うもので、得点方法は「絶対的プレゼンティーイズム」と「相対的プレゼンティーイズム」という2つの方法で表示される点がポイント。プレゼンティーイズムをコスト換算する場合には、日本人の性格的な気質を考慮して、相対的プレゼンティーイズムを使用することが妥当とされています。年に1回または月に1回といった形で測定が行われます。
こちらの方法は精神疾患や慢性疾患との関連性についても分析が可能であり、国際的にも活用されている指標です。
「WLQ」は、「時間管理(5問)」「身体活動(6問)」「集中力・対人関係(9問)」、「仕事の結果(5問)」という4種類の尺度から構成されています。回答を行う場合には、体調不良により職務が遂行できなかった時間の割合や頻度について、「常に支障があった」〜「全く支障はなかった」の5段階、および「私の仕事には当てはまらない」から選択する形で進めていきます。
こちらは、身体的・精神的な制限が仕事に与える影響を数値化することを目的としている調査ツールです。業種を問わず、汎用性が高い点が特徴です。
上記で紹介した「WHO-HPQ(健康と労働パフォーマンス質問票)」や「WLQ(Work Limitation Questionnaire)」のほかにも、さまざまな測定方法があります。例えば、自己申告や医療費、生産性指標などから測定を行えます。
このように、さまざまな指標によってプレゼンティーイズムについて把握できますが、測定した結果、プレゼンティーイズムが高い従業員の場合には、業務時間あたりの生産性やアウトプットが減少しやすいと示唆されています。
上記のように、プレゼンティーイズムの測定にあたってはさまざまな指標があります。ここでは、目的別の比較ポイントについてまとめています。
例えば「調査精度を優先したいケース」と「費用や手軽さを重視するケース」によって、それぞれ適しているツールは」ことなります。
例えば、調査精度を優先する場合には、世界的に用いられている「WHO-HPQ(Health and Work Performance Questionnaire)」や、設問数が多く詳細な労働機能障害や生産性損失の評価を行える「WLQ(Work Limitations Questionnaire)」などが用いられます。また、コストを重視する・手軽な方法を用いたい場合は、1問のみでプレゼンティーイズム損失割合を簡単に測定できる「SPQ」が用いられます。
このように、何を重視するかによって使用する指標も異なる点は、重要なポイントであるといえます。
さらに、自社における健康経営方針との整合性についても考えることが大切です。実際に取り組む健康問題との整合性が重要となってきます。これは、プレゼンティーイズムが健康経営の成果や投資効果を示す「アウトカム指標」であり、企業の経営戦略や健康投資の方向性と密接に関わっているためです。
また、企業における経営課題や重点施策と測定指標が連動していない場合には、施策の優先順位や評価が曖昧になってしまう恐れがあります。この点から、企業の健康経営方針との整合性が非常に重要になってくるといえます。
プレゼンティーイズムの測定を行う場合には、下記のようなステップで進めていきます。
1.調査準備を行う
プレゼンティーイズムの測定方法には、前述の通りさまざまな方法があるため、どの測定方法を使用するかを選択します。この時、目的(精度を重視、手軽さを重視 など)や自社の状況に合わせて選択を行います。方法が決定したら、アンケートの準備を行います。
2.対象者を設定する
「全従業員」または「特定部門」といったように、対象者を決定します。
3.調査の実施
対象者にアンケートの配布を行い、調査を実施します。
4.回答の分析
回答を回収し、それぞれの「仕事の出来」や「生産性損失割合」などの算出を行います。
5.フィードバック
測定を行い改善が必要と判断された場合には、プレゼンティーイズムの要因を減らす取り組みが必要になります。例えばコミュニケーションの機会を増やすことにより、不調などの予防に繋げられます。
また、健康経営の施策を進める上では、外部コンサルや産業医との連携を行うこともポイントとなってきます。プロのコンサルタントなどを活用して健康経営を推進することで、持続的な企業価値の向上につながると考えられます。
こちらの記事では、プレゼンティーイズムについて解説してきました。このプレゼンティーイズムを可視化することは、健康経営の第一歩といえる取り組みです。そのため、自社にとって現実的かつ継続が可能な測定方法を選択し、利用していくことが重要であるといえます。健康経営への取り組みを検討している場合には、まずは小さな調査から始めてみるという姿勢が大切ですので、まずはできるところから取り組んでみてはいかがでしょうか。
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